安全な手術を実践するために・・・・

当手術科では、呼吸器外科・消化器外科・耳鼻咽喉科・眼科の手術を行っています。

各診療科医師、麻酔科医師、看護師、他スタッフで年間約850件の手術を行っています。
安全な手術を実践するために、部署教育や、院内院外の研修に参加し事故防止に努めています。

手術科データ
  • 手術室3室 IVR室1室
  • スタッフ:麻酔科医3名・呼吸器外科医師3名・消化器外科医師5名・看護師9名・看護補助者4名
  • 手術件数:850件 IVR(RFA等含む)350件

手術を受けられる方へ

手術を受けられる方へ

手術を安全に受けていただくために、病院スタッフ全員で取り組んでおりますが、患者さんにもご協力いただいてより安全性を高めたいと考えています。
手術前に患者さんご自身でも安全のために確認していただきたいことを紹介します。

貴金属類は、外してください。

指輪・ネックレス・ヘアピン・腕時計・ベルトなどは手術前に外してください。手術中、電気メスを使用します。
貴金属類を身に付けているとやけどすることがあります。指輪が自分で外せない時は、看護師に相談してください。

ペースメーカーを使用している方へ

外来看護師・病棟看護師・手術室看護師がお話を伺います。ペースメーカーを使用していることを事前にお知らせ下さい。

化粧・マニキュアおよびジェルネイルは手術の日は落としてください。

付け爪も外してください。手術中は患者さんの爪・唇の色の観察をします。爪は手術中の患者さんの呼吸状態を知る大切な観察部分となります。

眼鏡・コンタクトレンズについて

コンタクトレンズは、病室で外してください。手術中は眼の乾燥を防ぐため眼を閉じるようにテープで止めます。睡眠中と同じ状態となります。
眼鏡は、病室で外して家族に預かっていただくか、必要な方は手術室まで掛けていただいてもかまいません。看護師が管理いたします。

外れる歯(入れ歯・ブリッジなど)

全身麻酔での手術では、手術中、呼吸管理のために口から管を入れます。入れ歯やブリッジが入ったままだと管を入れるときに、大変危険なことに繋がります。
また、グラグラする歯は管を入れるときに、万が一抜けてしまって気管に詰まったりすると危険です。グラグラする歯があるときは、手術前に麻酔科医師や手術室看護師が伺いますので必ず伝えて下さい。

清潔にしておきましょう

手術前には、爪きり・髭剃り・入浴などを済ませ清潔にしておきましょう。

禁煙

手術中に口から管を入れていることや、手術の影響などで手術後、気管からの分泌物が増え、痰が出やすくなります。煙草を吸っていると痰の喀出が困難となりやすく、手術後肺炎を起こす可能性があります。
最低でも1ヶ月は禁煙を勧めております。手術を受けることが決まりましたら、禁煙しましょう。煙草がなかなかやめられそうに無い方は、主治医・看護師に御相談下さい。

その他

ヘアピースやかつらなど、金属で留めるものは、電気メスのやけどを防ぐためにも外していただきます。
金属で留めないかつらなども、手術のために必要な姿勢に体を動かすとき頭を支えていた手がずれる事で、頸や頭を痛めてしまう可能性があります。 お話しにくいことではありますが、病棟の担当看護師か手術室看護師が伺ったとき教えていただきたいと思います。

手術前訪問について

手術前訪問について

手術を受けられる患者さんの病室に、手術前に手術室看護師がお話を伺いにいきます。
主な目的は、
(1)患者さんが安心して手術を受けられるよう支援をする。
(2)手術を受けるにあたって、手術当日の流れを説明し、必要な場合は患者さんの協力を得る。
(3)手術を受けられる患者さんの状態を知り安全な麻酔・手術が行えるよう取り組む。
ことです。病棟看護師とも連携し手術に必要な情報を得ます。

手術前訪問の様子

手術室看護師は患者さんの顔を覚えることから始めます。パンフレットを使って手術前の注意点や手術当日の流れ、手術室内での流れなどを説明していきます。
内容を確認しながら説明していきますが、分からないことや要望などは遠慮なくお話下さい。

麻酔科医師も手術前に、麻酔について説明します。

麻酔科医師の手術前訪問の様子

麻酔科医師も手術前に、麻酔について説明します。

手術を受ける患者さんの流れ

手術を受ける患者さんの流れ

手術当日の流れを説明します。患者さんによっては少し異なる場合もあります。

手術前訪問

手術前訪問で説明したとおりに、基本的には進行します。患者さんの近くに必ず看護師は付いています。気になること、不安なことは何でも伝えてください。

手術室へ入室

手術室に入室するときは、歩行・車椅子・ベッドなど患者さんの希望に沿うように心がけます。ご家族には入り口まで同行していただきます。 その後家族待機所(5階)へ看護師が案内します。

患者さんの確認

入室時は、入院時に付けるバーコードで患者さんの本人確認をします。また患者さんご自身に生年月日と名前を名乗って頂きます。

手術室への移動

看護師・麻酔科医師と一緒に手術室へ移動します。手術室廊下の写真です。

手術室内の様子

手術室へ入室した時の部屋の様子です。看護師付き添いの下、ベッドに横になります。室内は患者さんの要望になるべく応えるように室温や音楽など調整いたします。
血圧・脈拍・心電図・呼吸状態などを測定するため器具を装着します。点滴も行います。

麻酔です

全身麻酔
酸素マスクを口に当てます。体の中に十分酸素を取り組むように大きく深呼吸します。麻酔薬の効果でだんだん眠くなります。

局所麻酔
手術部位周辺に直接麻酔薬を注射し、痛みを除きます。

麻酔後

患者さんの安全のために、腕や脚・体が落ちないよう固定します。また、全身麻酔下手術を受ける患者さんには、血栓予防のためブーツ型のフットポンプを着用します。
手術後もしばらく着用することもあります。尿の管や呼吸の管を挿入し全身の管理を、麻酔科医師を中心に行います。
手術によっては、手術しやすい体勢に体位を取ります。

手術確認

手術前に必ず、患者さんの確認(氏名・性別・年齢・血液型など)・手術する場所・手術の方法など執刀医・麻酔科医・看護師とで間違いが無いか執刀前に確認します。

手術開始

手術中は、執刀医・麻酔科医・担当看護師が常に患者さんを観察しながら手術を進めていきます。全身麻酔は眠った状態で手術が進行します。
局所麻酔は、意識はありますが麻酔が効いているか常に確認しながら手術を進めていきます。

手術終了

ご家族へ家族待機室内の電話にて連絡します。手術の内容等について執刀医より説明します。

全身麻酔
手術終了後、30分程度で覚醒しますが、麻酔科医師や看護師の声が聞こえてきたら、可能な限り指示に従って下さい。患者さんの反応をみながら麻酔からの覚醒状態を判断します。
覚醒状態を確認後、呼吸の管を抜きます。患者さんによっては喉に違和感が残ることもあります。

局所麻酔
手術終了後、執刀医・看護師が声を掛けます。指示に従って下さい

退出

手術終了後、状態を確認し手術室から退出します。

全身麻酔
ベッドで移動します。移動は麻酔科医師と看護師で行います。

局所麻酔
車椅子・歩行・ベッドいずれかの方法で退出します。移動中はスタッフが付き添います。

手術後訪問

麻酔科医師・手術室看護師が、手術後数日後、患者さんの様子を伺いに訪問させていただきます。