健康診断検査内容

健康診断検査内容

体重度

BMI

検査で分かること

肥満度(あるいはやせ度)を測定する方法。
「体重(kg)÷身長(m) ÷身長(m)」の式で算出されます。

腹囲

検査で分かること

おへその高さで測ったウエスト周囲径。
内臓脂肪の蓄積の目安となり、メタボリックシンドロームの診断基準のベースとなります 。
※35・40歳以上

眼科

視力

検査で分かること

5mに相当する距離から、ランドルト環の切れ目がわかるかどうか判定します。

聴力

1000Hz(低音) 4000Hz(高音)

検査で分かること

1000Hzは日常会話に必要な聴力の指標となります。
4000Hzは自覚しにくい高音域から始まる難聴の早期発見に役立ちます。

腎尿路系

尿検査

pH

検査で分かること

通常は弱酸性ですが、動物性食品の過剰摂取で酸性に、植物性食品の過剰摂取でアルカリ性に傾きます。

検査で分かること

糖尿病だけではなく、腎機能低下でも出る場合があります。
軽度の糖尿病では出ないこともあります。

蛋白

検査で分かること

腎機能などに異常があると、血液中の蛋白質が尿にもれ出します。また、腎機能と関係なく、激しい運動や寒さ、強いストレス、風邪による発熱などで出ることもあります。

潜血

検査で分かること

尿潜血とは、顕微鏡的血尿のこと。
腎臓や尿管、膀胱、尿道などに異常があると尿中に赤血球が含まれることがあります。
激しい運動の直後や月経中の女性の場合は陽性反応が出ることもあります。

血液検査

尿素窒素

検査で分かること

蛋白質の最終代謝産物で、腎臓で再吸収・再利用されます。
腎機能が低下した場合にも濃度が高くなります。

クレアチニン

検査で分かること

老廃物の一種で、尿と一緒に排出されますが、腎機能が低下すると血液中に増え尿毒症の原因になります。

eGFR

検査で分かること

慢性腎臓病を調べる検査で、腎臓が血液をろ過し、尿を作る能力を時間あたりの量で表したものです。

尿酸

尿酸

検査で分かること

尿酸とは細胞の燃えカスが集まってできた老廃物のことです。
大部分は腎臓から尿中に排泄されるが、過剰に生産されたり排泄が低下したりすると、血中の尿酸値が高くなります。
高い状態が続くと痛風や尿路結石につながります。腎臓機能の障害によっても高値になることもあります。

血液系

白血球

検査で分かること

体内に侵入した細菌やウィルスなどに抵抗し、病気を防ぐ働きをしています。
細菌による感染症などにかかると、それに抵抗するために数が多くなります。
精神的・肉体的ストレス(喫煙も含む)によって一時的に増加することもあります。
逆に白血球が少なすぎると、体の防御機能が低下するため、感染しやすい状態になります。

赤血球

検査で分かること

赤血球は酸素を肺から全身の各組織へ運び、不要になった二酸化炭素を回収する働きをしています。
そのため少なくなると貧血になります。逆に多すぎると血流が悪くなり血管が詰まりやすくなります。

ヘモグロビン

検査で分かること

血液全体に占める赤血球の割合。
低値の場合は貧血が疑われ、高値の場合は多血症や脱水が疑われます。

MCV

検査で分かること

赤血球1個あたりの容積。

MCH

検査で分かること

赤血球1個あたりに含まれるヘモグロビンの量。

MCHC

検査で分かること

一定量の赤血球に含まれるヘモグロビンの量。

血小板

検査で分かること

出血した時の止血に重要な役割があります。
多すぎると血栓を作りやすく、少なすぎると出血が起こりやすくなります。多い場合は感染症や多血症など、少ない場合は肝硬変や再生不良性貧血などの可能性があります。

肝臓系

AST(GOT) ALT(GPT)

検査で分かること

ASTは、肝臓をはじめ心筋・腎臓・骨格筋など様々な臓器に存在し、ALTはほとんどが肝臓に存在する酵素。
これらの臓器の細胞が壊されると血液中に多く流れ出るため上昇します。
ウィルス性肝炎・急性・慢性肝炎、肝硬変、心筋梗塞などで上昇します。また、前日の飲酒・運動でも上昇します。

総ビリルビン

検査で分かること

寿命を終えた赤血球が壊れるときにできる色素で、直接ビリルビンと間接ビリルビンを合わせたものを総ビリルビンといい、これらの比率から、どこが障害されているのかがわかります。
肝炎などで肝細胞が破壊されたり、胆管が閉塞すると直接ビリルビンが、胆石や胆のう炎で総ビリルビンが上昇します。

ALP(アルカリホスファターゼ)

検査で分かること

肝臓・骨・腎臓に多く存在する酵素です。
胆汁の流出障害や肝臓の機能障害等により上昇しますが、骨の破壊や甲状腺機能亢進症(バセドウ氏症)でも上昇します。

LD(LDH)(乳酸脱水素酵素)

検査で分かること

糖がエネルギーに変わる時に動く酵素です。
肝臓、心臓、筋肉などに多く存在します。肝臓や心筋・骨格筋の障害、血液疾患、悪性腫瘍で高値を示します。運動や軽作業後は変動しやすい。

CHE(コリンエステラーゼ)

検査で分かること

肝臓でつくられる酵素の一つです。
肝炎や肝硬変、栄養状態が悪い時になどに低値になります。また、農薬中毒で低値になることもあります。脂肪肝、肥満、糖尿病やネフローゼ症候群などで高値となります。

γ-GTP

検査で分かること

肝臓内の胆管でつくられる酵素です。
胆道に障害が起こると上昇する。アルコール性肝疾患や脂肪肝などで高値を示す。
お酒を飲まないのに高い場合は「NASH(非アルコール性脂肪肝炎)」なども疑われる。

総蛋白

検査で分かること

血清中の蛋白質の総量です。
肝臓病や栄養不良があると低下し、膠原病や多発性骨髄腫などで上昇します。

鉄(血清鉄)

検査で分かること

酸素を運ぶヘモグロビンを構成する物質です。
溶血性貧血、再生不良性貧血、白血病などで高値となり、鉄欠乏性貧血、出血性貧血、慢性感染症、悪性腫瘍などで低値となります。

アミラーゼ膵酵素

アミラーゼ膵酵素

検査で分かること

アミラーゼ 糖質を分解する働きを持つ消化酵素の一種です。
主に膵臓と唾液線から分泌され、いずれかに障害があると増減します。

脂質

総コレステロール

検査で分かること

脂肪の一種で、体内で合成されたり、食物から直接取り入れられます。
細胞膜やホルモンの材料となります。高値状態(脂肪異常症)が続くと動脈硬化の原因となり、逆に少なすぎると脳出血などの原因となります。

中性脂肪

検査で分かること

体を動かすエネルギー源。
食事からとったエネルギーが使えずに余ると、脂肪組織に貯蔵されます。増えすぎると、肥満や脂肪肝、動脈硬化の原因になります。

HLD(善玉)コレステロール

検査で分かること

血管壁に付着する余分なコレステロールを回収し、肝臓に搬送する働きがあります。
喫煙やコーヒー多飲・肥満・運動不足などによって減少します。

LDL(悪玉)コレステロール

検査で分かること

コレステロールを肝臓から全身の細胞に運ぶ働きがあります。
必要以上に増えると血管壁に沈着して、動脈硬化を促進させます。

糖代謝

空腹時血糖値

検査で分かること

血糖とは血液中のブドウ糖のことで、生命活動に欠かせないエネルギー源。高値では、糖尿病をはじめ、膵臓・肝臓の病気が疑われます。

循環器

血圧

検査で分かること

血圧とは、心臓が血液を送り出すときに血管にかかる圧力のこと。血圧が高いと、血管や心臓に大きな負担がかかるため、さまざまな病気を引き起こす原因となります。
ストレスや肥満、過剰な塩分摂取といった生活習慣が関わってきます。

心電図

検査で分かること

心筋の伸縮時に発生する微量の電流をグラフにして記録し、心臓の働きを調べます。
不整脈や狭心症、心筋梗塞、心肥大などの心臓の病気がわかります。

呼吸器

胸部X線

検査で分かること

胸部の構造や変化を調べます。
呼吸器系の疾患では肺炎・結核・肺がん・胸膜炎などが、心臓とその周辺の疾患では心肥大や心弁膜症・大動脈瘤などがわかります。

食道胃系

胃部X線

検査で分かること

胃・十二指腸の腫瘍やがんなどを発見することができます。
胃部X線検査では、食道や胃の動き・全体の形状がよくわかり、胃内視鏡検査では粘膜表面の状態がよくわかります。

便検査

便潜血

検査で分かること

消化管(特に大腸)にびらんや潰瘍、がんなどがあって出血がおこると便にも血液が混じります。また、痔などの肛門疾患でも血液が混じることがあります。特に大腸がんの発見に有効です。

一般:  精密:〇 労基:    生活: 〇