令和5年度病院指標

令和5年度病院指標

病院指標

医療の質指標

定義

定義

病院指標は、下記集計方法と定義にて作成しております。

  1. 使用したデータ:様式1・様式4・Dファイル(患者単位で把握する主に診療録(カルテ)からの情報)
  2. 集計期間:令和5年4月1日から令和6年3月31日までのDPC病棟の退院患者
  3. 医療保険を使用された患者さんを対象とし、自動車賠償責任保険や労災保険、自費等は含みません。
  4. 平均年齢は、最初の入院日時点の年齢を基準としています。
  5. 10件未満の件数は”-”(ハイフン)で表記しています。

年齢階級別退院患者数

退院患者さんの人数を10歳刻みで年齢階級別に集計しています。年齢は入院日の満年齢となります。

 
年齢区分 0~10~20~30~40~50~60~70~80~90~
患者数 23474913426554384747189

Ⅰ定義
 集計期間に退院した患者の年齢階級別(10歳刻み)患者数です。

Ⅱ解説

  • 幅広い年齢層の患者が入院しておりますが、60歳代・70歳代が一番多く全体の半数以上を占めています。
  • 60歳以上の患者の割合が全体の7割を超え、地域社会の高齢化を反映しています。

※患者数が10未満の場合、-(ハイフン)で表示します。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

DPC では入院患者さんの情報が病気と治療方法(手術や処置など)によって 、診断群に分類されます。診療科ごとに症例数上位 5 つの診断群分類について集計し、指標に示されるそれぞれの項目に関しては以下の通りです。

DPCコード

診断群分類を表すコードです。病気と治療方法の組み合わせによって分類されますので、同じ病気でも治療方法が異なれば DPC コードは異なります。

平均在院日数(自院)

病院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。(DPC病棟の在院日数の平均値)

平均在院日数(全国)

厚生労働省より公表されている平成 27 年度における全国の DPC 対象病院の在院日数の平均値です。

転院率

該当する症例数のうち、当院から他の病院に移動して継続入院(転院)することとなった患者さんの割合です。

平均年齢

病院に入院していた患者さんの入院日時点の平均年齢です。

肝臓内科

肝臓内科

 
DPCコード DPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
060050xx97x0xx肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む)
その他手術あり 処置2なし
15620.4610.243.85%76.39 
060280xxxxxxxxアルコール性肝障害3421.7912.918.82%56.97
060300xx97100x肝硬変(胆汁性肝硬変を含む) その他手術あり
血管塞栓術等 処置2なし 副傷病なし
2717.9611.310.00%68.11
060050xx99000x肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む) 手術なし
処置1なし 処置2なし 副傷病なし
2514.328.224.00%77.80
060270xx99x0xx劇症肝炎、急性肝不全、急性肝炎 手術なし 処置2なし2217.4511.7727.27%59.32

肝臓内科は、肝細胞癌・肝硬変・急性肝炎・慢性肝炎などが主体となります。近年、糖尿病や脂肪肝といった生活習慣病を背景とした疾患が増加していることから、 肝臓専門医と糖尿病専門医および腎臓内科の垣根を越えた新領域の診療を構築し、チーム医療として診療を行うことが重要であると考えます。

消化器内科

消化器内科

 
DPCコード DPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
060340xx03x00x胆管(肝内外)結石、胆管炎 内視鏡的胆道ステント留置術等
処置2なし 副傷病なし
6010.578.753.33%75.78 
060060xx9710xx胆嚢、肝外胆管の悪性腫瘍 その他手術あり
内視鏡的胆道ステント留置術等 処置2なし
3514.4012.108.57%78.17 
06007xxx97x0xx膵臓、脾臓の腫瘍 その他手術あり 処置2なし2015.4011.6515.00%77.50 
060102xx99xxxx穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし1411.147.587.14%67.86 
060100xx01xxxx小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む)
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術等
143.572.610.00%64.93 

消化器内科では、肝臓の病気を除く、消化器の内科領域の診断と治療を行っています。 消化器内科で取り扱っている病気は、食道、胃、小腸、大腸の消化管と、胆のう、胆管、膵臓などの病気です。 当科を受診される患者は、腹痛、下痢、便秘、嘔吐、下血などのいわゆる消化器症状のある患者、健診や人間ドックで精密検査を勧められた患者、 他の医療機関から、専門的な精密検査や治療を行うため紹介された患者などです。 最近では、胆・膵疾患等の専門医師が勤務し、大学病院との連携を通じ専門性の高い診療を提供しています。 また、ホットラインを設置し、肝胆膵疾患・消化管疾患など、地域の医療機関から直接の救急要請が増え、内視鏡的処置を中心とした診療を行っております。

循環器内科

循環器内科

 
DPCコード DPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
050130xx9900x0心不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 転院以外1419.8617.387.14%73.86 
050130xx9901xx心不全 手術なし 処置1なし 人工呼吸18.31 
050130xx9900x1心不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 転院20.98 
050210xx97000x徐脈性不整脈 手術あり 処置1なし 処置2なし 副傷病なし9.77 
110310xx99xxxx腎臓又は尿路の感染症 手術なし13.52 

循環器内科では、高齢者心不全患者が殆どを占めており、薬物療法を主体とした心不全治療、心疾患リハビリテーションを行っています。 また、他科と連携しながら循環器疾患を持つ患者の検査や治療、外科手術の術前・術後の循環器疾患のコントロールを行っています。 その他、ペースメーカ交換術、下大静脈フィルター留置術、心嚢水ドレナージなどの待機的な治療・処置等を行っています。
※患者数が10未満の場合、ー(ハイフン)で表示します。

呼吸器内科

呼吸器内科

 
DPCコード DPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
030250xx991xxx睡眠時無呼吸 手術なし
終夜睡眠ポリグラフィー(1及び2以外)
2142.002.030.00%57.31 
040040xx99200x肺の悪性腫瘍 手術なし
経気管肺生検法等 処置2なし 副傷病なし
862.872.981.16%71.64 
040110xxxxx0xx間質性肺炎 処置2なし4135.7118.657.32%77.80 
040040xx99201x肺の悪性腫瘍 手術なし
経気管肺生検法等 処置2なし 肺炎等等
145.437.030.00%68.93 
040040xx99081x肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし
アバスチン等 肺炎等等
1316.3813.050.00%72.92 

呼吸器内科では、睡眠時無呼吸症候群・肺の悪性腫瘍・間質性肺炎・肺感染症・COPD・気管支喘息・慢性呼吸不全など呼吸器疾患全般の診断と治療を行っています。 中でも胸部CTなど画像診断技術、また治療薬の進歩・普及に伴い、肺の悪性腫瘍の患者数は増加傾向です。 肺の悪性腫瘍の診療もこれまで以上に治療効果が期待されます。入院患者数で最も多いのは睡眠時無呼吸症候群です。 終夜睡眠ポリグラフなど検査目的入院であり、その在院日数は2日間程度で年齢構成も比較的若年が目立ちます。 呼吸器内科では肺の悪性腫瘍等に対する外科的治療ありませんが、診断確定、あるいは治療準備の遺伝子検索目的で気管支ファイバーを実施します。 化学療法目的、あるいは症状対応での入院が多くを占めます。間質性肺炎は様々な原因、病状経過を経て呼吸不全症状を呈する疾患です。

外科

外科

 
DPCコード DPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
060160x001xxxx鼠径ヘルニア 15歳以上 鼠径ヘルニア手術等518.614.550.00%69.37 
060330xx02xxxx胆嚢疾患(胆嚢結石など) 胆嚢摘出術等358.945.980.00%61.09 
060335xx02000x胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 処置1なし
処置2なし 副傷病なし
2811.326.873.57%64.86 
060035xx010x0x結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 結腸切除術等
処置1なし 副傷病なし
2520.2015.128.00%73.76 
060020xx02xxxx胃の悪性腫瘍 胃切除術等1619.0618.010.00%72.06 

外科では臨床、研究、教育がバランスよく行き届いたチーム作りと、関連施設との迅速、丁寧な連携を目標にして精力的な活動を継続しています。 対象疾患は消化器全般および腹壁疾患(鼠径ヘルニアなど)、下肢静脈疾患、胃の悪性腫瘍で、全身麻酔手術では患者様のQOLを 考慮した低侵襲の腹腔鏡下手術も 多く行っております。 また、他の診療科の連携や看護師、薬剤師等、他職種によるチーム医療をフルに活用し、悪性疾患に対する化学療法や内科的治療を組み合わせた 集学的治療も行っています。

呼吸器外科

呼吸器外科

 
DPCコード DPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
040040xx97x00x肺の悪性腫瘍 その他手術あり 処置2なし 副傷病なし14912.309.890.67%70.57 
040200xx01x00x気胸 胸腔鏡下肺切除術等 処置2なし 副傷病なし1415.649.540.00%41.07 
040150xx97x00x肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術あり 処置2なし 副傷病なし1124.3628.249.09%73.45 
040040xx9900xx肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2なし1114.2713.599.09%72.45 
040040xx99200x肺の悪性腫瘍 手術なし 経気管肺生検法等
処置2なし 副傷病なし
2.98 

呼吸器外科では、肺の悪性腫瘍を中心に気胸や縦隔腫瘍の治療を行っています。 手術の他、検査や胸腔ドレナージなどの処置、肺の悪性腫瘍に対する化学療法(抗癌剤治療)などを行っています。 また、平均在院日数が全国と比較し長くなっていますが、これは地方や離島の患者が多いこと、高齢の患者が多いことが影響していると考えます。 気胸 胸腔鏡下肺切除術等は、気胸に対して手術を行った場合を示します。肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2なしは、主に肺の悪性腫瘍に対する化学療法(抗癌剤治療) のために入院された場合です。手術と同様、地方や離島の患者が多く、薬の副作用が出てしまった時にすぐに病院を受診できない場合があることから、治療後体調が十分回復する まで入院して経過を見させていただいているため全国平均よりも入院期間が長くなっています。
※患者数が10未満の場合、ー(ハイフン)で表示します。

耳鼻咽喉科

耳鼻咽喉科

 
DPCコード DPC名称患者数平均在院日数
(自院)
平均在院日数
(全国)
転院率平均年齢患者用パス
030230xxxxxxxx扁桃、アデノイドの慢性疾患418.637.530.00%33.56 
030350xxxxxxxx慢性副鼻腔炎408.536.020.00%54.18 
030340xxxxxxxx血管運動性鼻炎、アレルギー性鼻炎<鼻アレルギー>168.445.270.00%44.94 
030150xx97xxxx耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり6.74 
030300xx01xxxx声帯の疾患(その他) 喉頭腫瘍摘出術等4.29 

耳鼻咽喉科では、特に鼻疾患の診断と治療に重点を置いています。最近は、より低侵襲な内視鏡下鼻副鼻腔手術に取り組んでおります。 また、鼻疾患以外の耳鼻咽喉科領域疾患にも対応しております。外来治療、入院治療、手術などを幅広く行なっております。
※患者数が10未満の場合、-(ハイフン)で表示します。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

5 大癌と呼ばれる胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌の患者さんの人数を初発の UICC 病期分類別、および再発に分けて集計しています。平成 27 年度中に退院した延べ患者数となっており、集計対象期間中に入退院を繰り返す場合は、同一患者さんに入退院回数をかけた数でカウントしています。また、病期(Stage)が不明な場合には、「不明」としてカウントしています。

初発

がんの診断、初回治療を行った場合が初発となります。

再発

がんの初回治療以降の継続治療を行った場合が再発となります。

UICC 病期分類

国際対がん連合(UICC)によって定められた 4 病期(ステージ)に分類するものです。①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節への転移状況、③遠隔転移の有無の 3 つの要素によって各癌をⅠ期(早期)~Ⅳ期(末期)

Stage(ステージ)

治療前に得られた情報から分類しており、がんの病期分類は、がんがどれくらい進行しているのかという病期・進行度を意味し、Stage(ステージ)ⅠからStageⅣまであり、StageⅣが最も進行していることになります。なお、Stageは、UICC(国際対がん連合)の病期分類に基づいて決定しています。

 
初発再発
病期分類
基準(※)
版数
Stage IStage II
Stage IIIStage IV不明
胃癌 20102118
大腸癌 26121235151018
乳癌   
肺癌 110215180335118
肝癌 24173221218.6

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

Ⅰ定義
①5大がんについて、集計期間に入院治療を行った、初発患者のUICC病期分類による患者数、再発患者の患者数を示しています。
当院において、がんの診断、初回治療を行った場合を「初発」として集計しています。また、初回治療以降の継続治療を行った場合を
「再発」として集計しています。
②患者数は延患者数とする。
(例えば一連の治療期間に入退院を繰り返すなど行った場合は、同一患者に入退院を繰り返した回数分をかけた延患者とする。)
③治療前に得られた情報から分類しておりがんの病期分類は、がんがどれくらい進行しているのかという病期・進行度を意味し、
Stage(ステージ)ⅠからStageⅣまであり、StageⅣが最も進行していることになります。
なお、Stageの決定は、UICC(国際対がん連合)の病期分類に基づいています。
④TNM分類(悪性腫瘍の病期分類)が不正確等で病期(Stage)が不明な場合は、「不明」としてカウントしています。
(病期分類が確定される前に亡くなられた場合等も、病期分類は「不明」となります。)

Ⅱ解説
・初発のみ(不明を除いた)の患者数としては、肺癌が最も多く、次いで、大腸癌・肝癌・胃癌の順となりました。
・当院は、癌における手術や肝動脈化学塞栓療法、胸腔鏡的治療、腹腔鏡的治療、抗がん剤治療など患者の同意のもとで治療法を選択しています。

※患者数が10未満の場合、-(ハイフン)で表示します。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

成人(15歳以上)の市中肺炎の患者さんの人数を重症度別に集計しました。成人市中肺炎診療ガイドライン(日本呼吸器学会)による重症度分類システム(A-DROPスコア)を用いています。この指標では細菌による肺炎を集計しており、インフルエンザウイルスなどのウイルスによる肺炎や食べ物の誤嚥による肺炎、気管支炎などは集計対象外となっています。

市中肺炎

普段の社会生活の中でかかる肺炎のことです。

重症度分類システム(A-DROPスコア)

肺炎ガイドラインによる5項目での評価のことです。

  1. Age(年齢):男性70歳以上、女性75歳以上
  2. Dehydration(脱水):尿素窒素(BUN)21mg/dL以上または脱水あり
  3. Respiration(呼吸):酸素飽和度(SpO2)≦90% (動脈酸素分圧(PaO2)60Torr以下)
  4. Orientation(意識障害):意識障害(肺炎に由来する)
  5. Pressure(収縮期血圧):収縮期血圧90mmHg以下

※上記5つの項目をいずれも満たさない場合は、重症度0となります。
※上記1~5の項目のうち1つでも不明があった場合は、不明となります。

平均在院日数

病院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。

 
患者数平均在院日数平均年齢
軽症
中等症 2816.5776.43
重症 1025.6083.40
超重症 1033.8083.50
不明


Ⅰ定義
①この集計での成人とは20歳以上の患者を指します。
②市中肺炎とは、普段の生活の中で発症した肺炎を指します。
③重症度は市中肺炎ガイドラインによる重症度分類(A-DROPスコア)により分類しています。
※A-DROPスコアとは5項目で評価
1.Age(年齢):男性70歳以上、女性75歳以上
2.Dehydrated(脱水):尿素窒素(BUN)21mg/dL以上または脱水
3.Respiration(呼吸):酸素飽和度(SpO2)≦90% (動脈酸素分圧(PaO2)60Torr以下)
4.Orientation(意識障害):意識障害(肺炎に由来する)
5.Pressure(収縮期血圧):収縮期血圧90mmHg以下

※5 点満点で、 1 項目該当すれば 1 点、 2 項目該当すれば 2 点。
軽症:0 点の場合。
中等症:1 ~2 点の場合。
重症:3 点の場合。
超重症:4~ 5 点の場合。 ただし、ショックがあれば 1 項目のみでも超重症とする。
不明:重症度分類の各因子が1 つでも不明な場合。

Ⅱ解説
  ・患者数では、中等症の割合が最も多く占めており原因としては、高齢化の影響と思われます。また重症および超重症においても患者数が年々多くなっています。 重症度が上がるほど平均在院日数および平均年齢が高くなる傾向です。

※患者数が10未満の場合、-(ハイフン)で表示します。

脳梗塞の患者数等

 
発症日から患者数平均在院日数平均年齢転院率
3日以内
その他

Ⅰ定義
①ICD-10とは、「国際疾病分類・第10回修正版」のことであって、疾病及び関連保健問題の国際統計分類です。WHO(世界保健機関)により公表された分類で死因や疾病の統計、診療記録の管理などに活用されます。
②医療資源を最も投入した傷病名が脳梗塞の患者を対象とし、病型別に▽発症日からの日数別▽患者数▽平均在院日数▽平均年齢▽転院率を集計したものです。

※患者数が10未満の場合、-(ハイフン)で表示します。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

診療科ごとの手術について症例数上位 3 つを集計しています。指標に示されるそれぞれの項目に関しては以下の通りです。

K コード

手術術式の点数表コードです。

名称(部位)

手術術式の名称です。術式が同一でも部位が異なる手術は、部位別に集計しています。
(例)呼吸器外科 K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除)と K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの)は別集計。

平均術前日数

入院日から手術日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。

平均術後日数

手術日から退院日までの日数の平均です。手術日当日は含まれません。

転院率

該当する症例数のうち当院から他の病院に移動して継続入院(転院)することとなった患者さんの割合です。

肝臓内科

肝臓内科

 
Kコード 名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K6152血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)
(選択的動脈化学塞栓術)
1584.0915.002.53%75.99 
K533-2内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術235.1714.350.00%67.17 
K635胸水・腹水濾過濃縮再静注法158.5338.8020.00%64.27 
K688内視鏡的胆道ステント留置術111.4513.090.00%76.36 
K6181中心静脈注射用植込型カテーテル設置(四肢) 

肝臓内科では、主に血管塞栓術(TACE:がんの栄養血管を塞栓し安全で比較的侵襲が低く、有用な治療法)・内視鏡的食道・ 胃静脈瘤結紮術(EVL:静脈瘤自体を小さな輪ゴムで止めることにより、静脈瘤の血流を遮断する治療)・胸水・ 腹水濾過濃縮再静注法(肝臓がんや肝硬変などによってたまった腹水(または胸水)を濾過濃縮して有用なタンパク成分を回収する治療法)があります。
※患者数が10未満の場合、-(ハイフン)で表示します。

消化器内科

消化器内科

 
Kコード 名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K688内視鏡的胆道ステント留置術771.2711.476.49%74.90 
K6871内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 等 412.129.129.76%75.15 
K654内視鏡的消化管止血術151.539.406.67%71.13 
K7211内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)141.141.430.00%65.86 
K6872内視鏡的乳頭切開術(胆道砕石術を伴う)135.468.007.69%81.15 

消化器内科では、消化管がんの診断と治療に積極的に取り組んできました。 また、特に胆・膵疾患に関して、胆石や腫瘍により胆管がつまって黄疸や腹痛、発熱などの症状がみられる場合に、 内視鏡または局所麻酔によるドレナージ術(溜まった胆汁を流す治療)を行なっています。 胆・膵疾患の分野でも、医療技術の進歩はめざましいものがあり、当院でも積極的に導入しています。 超音波内視鏡下の針生検、ステント留置術、バルーン内視鏡による減黄術など、高度な技術を要する検査、処置についても早期に導入致しました。 また近年の膵・胆管がんに対する抗がん剤治療は、治療成績の改善がみられています。腫瘍内科専門医と連携し、 それぞれの患者に対して適切な治療を実施しております。

外科

外科

 
Kコード 名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K672-2腹腔鏡下胆嚢摘出術661.507.671.52%62.82 
K634腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)321.384.780.00%64.81 
K719-3腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術262.7716.153.85%72.85 
K6335鼠径ヘルニア手術193.166.890.00%77.05 
K718-21腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)151.274.270.00%47.53 

胆石症・胆嚢炎や虫垂炎、鼠径ヘルニアに対する手術は、多くの割合で腹腔鏡手術を行っています。 腹腔鏡手術では、術後の疼痛軽減や美容的な面で患者さんから多くの満足度を得られています。 手術症例全体の中で悪性疾患は約3~4割を占めており、大腸癌(結腸癌・直腸癌)、胃癌、肝細胞癌の順に多くなります。 腹腔鏡手術は胃・小腸・大腸・胆嚢・虫垂手術の約9割、肝臓・甲状腺の一部に導入しており、根治性・安全性を担保しながら低侵襲性を追求する外科治療を基本にしています。

呼吸器外科

呼吸器外科

 
Kコード 名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K514-23胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える)751.9710.871.33%70.85 
K514-21胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除)551.657.650.00%70.15 
K5131胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除))165.198.130.00%41.44 
K514-22胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除)141.3610.500.00%72.93 
K5132胸腔鏡下肺切除術(部分切除) 

呼吸器外科では、肺癌や転移性肺腫瘍、気胸、縦隔腫瘍などに対し手術を行っています。ほとんどの手術を胸腔鏡を用いて行っています。 「胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術」は、肺癌や転移性肺腫瘍に対する治療目的の手術を胸腔鏡下に行った場合を表します。 標準手術である肺葉切除の他、早期の肺癌や高齢者の場合に手術侵襲を軽減したり手術後の呼吸機能を温存したりするため、区域切除や部分切除を行う場合があります。 「胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術)」は、気胸に対する手術で、気胸の原因となる嚢胞(ブラ)を切除する手術です。 気胸の場合、入院後胸腔ドレーンを留置しても軽快しない場合に手術となるため、平均術前日数が他の手術に比べて長くなりま。 また、若年者の気胸で手術を行うことが多いため平均年齢が若くなります。
※患者数が10未満の場合、-(ハイフン)で表示します。

耳鼻いんこう科

耳鼻いんこう科

 
Kコード 名称患者数平均術前日数平均術後日数転院率平均年齢患者用パス
K3772口蓋扁桃手術(摘出)421.056.620.00%33.33 
K340-6内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術)291.006.450.00%53.03 
K344 経鼻腔的翼突管神経切除術141.006.860.00%44.50 
K340-5内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)121.006.750.00%56.00 
K3932喉頭腫瘍摘出術(直達鏡) 

耳鼻咽喉科では、鼻科手術を中心に耳鼻咽喉科領域の手術治療を行なっております。 鼻科手術は内視鏡を使用した手術が主流となっており、 より低侵襲で確実な手術治療が行える事が特徴となっております。 当院でも内視鏡を用いた鼻科手術を積極的に実施しております。
※患者数が10未満の場合、-(ハイフン)で表示します。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

播種性血管内凝固、敗血症、真菌症、手術・処置等の合併症の患者数と発生率を集計しました。

DPC コード

14 桁ある DPC コード(診断群分類コード)のうち、6 桁で集計しています。DPC コード 6 桁とは病名による分類を表しており、治療方法は分類に関連しません。

播種性血管内凝固

感染症などによって起こる、全身性の重症な病態です。治療に大きな医療資源が投入されるため、該当する DPC で高額な点数が設定されています。

敗血症

感染症によって起こる、全身性炎症反応の重症な病態です。治療に大きな医療資源が投入されるため、該当する DPC で高額な点数が設定されています。

真菌症

真菌による感染症です。

手術・処置などの合併症

手術や処置などに一定割合で発生してしまう病態です。術後出血や創部感染などが挙げられます。合併症はどのような術式でもどのような患者さんでも一定の確率で起こり得るものです。

入院契機

DPC コードにて分類される包括請求の対象となる病気(DPC 病名)とは別に、入院の契機となった病気(入院契機病名)がそれぞれの入院患者さんにつけられており、DPC 病名と入院契機病名が「同一」か「異なる」かで集計しています。

発生率

全入院患者さんのうち、該当する DPC で入院費の請求となった患者さんの割合です。

   
DPCコードDPC名称入院契機症例数発生率
130100播種性血管内凝固症候群同一
異なる


180010敗血症同一
異なる


180035その他の真菌感染症同一
異なる


180040手術・処置等の合併症同一
異なる


・一連の手術や処置による合併症であり、特に問題はありません。
※患者数が10未満の場合、-(ハイフン)で表示します。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施

 
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
35833593.58

肺血栓症は肺の血管が突然詰まる病気です。エコノミークラス症候群として知られています。最近では、長時間に及ぶ手術なども肺血栓を起こす危険性が指摘されています。 肺血栓症の治療は、詰まった血栓を薬で溶かす(抗凝固療法など)、手術(カテーテル治療など)で肺の血流などを回復させます。 当院では、肺血栓症の予防対策の実施率は、高い実施率となっています。

血液培養2セット実施率

 
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
38735290.96

血液培養検査を行うことにより、血液中に菌があるか、ないかを確認することができます。また検出された菌の薬剤感受性検査を行うことにより、正しい抗菌薬を選択することができます。2セット実施することにより、精度の高い結果が得られることになります。当院では、精度の高い結果となっています。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

 
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
47232969.70

不適切な抗菌薬の使用については、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、抗菌薬適正使用支援チームにて、抗菌薬適性使用を推進する取組みを行っています。 抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要となります。

更新履歴
2024/10/1 新規作成